山是堂

西荻窪の鍼灸マッサージ治療院

コラム・お知らせ

2017.3.29鍼灸について

めまい

インターネットで「めまい 漢方」と検索すると様々な情報が出てきますが、なかなかいい情報には巡り会えません。多く見られた内容が「めまいは水毒、内耳のリンパ液に関係している」というものでした。合点が行く部分もあるけれど本質を見失ってしまう原因にもなる内容で、漢方薬でもそのように信じる患者さんも多く、私に指導して下さるので、困ってしまいます。
『景岳全書』という書物に「虚無ければ眩を作すこと能わず、まさに虚を治すをもって主とし、その標を兼ねて酌すべし」とあります。簡単に申しますと「めまいが起こる時には体の中で何か消耗しているので、消耗の原因を治すべきである」ということです。
さて、この「虚」という状態に対処していくかが問題になってくるのですが、原因がはっきりすれば鍼灸でも漢方でもするべきことは自ずと決まります。ここで方剤名(漢方薬の名前)やその症状、経穴名を挙げるのは簡単なのですが、先の患者さんのように固定観念ができてしまうのは良くないので割愛します。患っている皆さんへのおすすめは、発症した時期に環境の変化があったかどうかを考えてみることです。例としては、季節の変わり目、ストレス、無理をした、暴飲暴食をしたなどです。些細なことでも原因になることがあります。原因がわかれば、それを取り除くだけで良くなることが多いので、ご自身でも治すことが可能です。
原因がわからない、わかっても取り除くことが困難、取り除いても症状が変わらないなどの時には、鍼灸治療が大いに役に立つでしょうから、ご相談ください。喜んでお手伝いいたします。

2017.3.25鍼灸について

鍼灸治療について

皆さんは鍼灸治療についてどんなイメージを持っていますか?

いいイメージとしては
「東洋医学だから体に優しい」
「体質を改善してくれそう」
悪いイメージとしては
「胡散臭い(エビデンスがない)」
「鍼を刺すなんて痛いし恐い」
などでしょうか。

これらのイメージは正解でもあり不正解でもあります。
例えば「東洋医学だから体に優しい」というのは間違いで、自然の流れに沿って行うから負担が少ないのです。
同じことを言っているようですが、全く違います。漢方薬を使ったとしても、自然の流れに沿っていなければ副作用が出て、体に優しくはありません。重篤な例を挙げるならば、柴胡剤の間質性肺炎です。漢方薬も一般的に毒(有名なものトリカブト)と言われているものも使用しているので、誰でも簡単に飲んでいいというような安全性はありません。

私にとっての鍼灸治療とは、身体の歪みを直すものだと考えています。漢方薬も按摩も使用しますが、鍼灸と同じように考えて使用しています。
いろいろな立ち方見ると面白い発見があります。例えばつま先(内向き、外向き、平行)、足の組み方。そういった小さなところから歪みが生じます。

身体の不調を改善するだけでなく、それらの歪みを指摘するのも私たち鍼灸師(東洋医学者)がお手伝いできることでしょう。